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今まで私が読んだ自閉症関連作品

アニメ、漫画
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自閉症児を育てていると、「自閉症」をテーマにしたドラマや本が気になったりしませんか?
私はやっぱり気になります。
そこで今日は、私が今まで読んだ自閉症(障害児)関連の漫画のお話をしたいと思います。

光とともに・・・

長男がまだ母子通園に通っている頃に知って、ずっとリアルタイムで読んでいました。
1巻の「この障害はお母さんのせいじゃない」と言われているシーンで何度泣いた事か・・・。
まだ「母親の愛情不足」とか「母親の接し方が悪いせい」とか、平気で言われていた時代でした。
「そんな事は関係ない、先天的な脳の機能障害なんだ」
と今なら言えますが、当時はそんな知識も、知識を仕入れるネットもなかったですから。
夫が最初協力的じゃなくてイラついたり、義母さんの仕打ちに腹立てたり。
夫はとあるキッカケで改心してとても理解のある良い夫になるのですが、これ現実はこううまくは行かないだろうなーw

妻が2人目を妊娠した時に
「この子が光と同じような障害があっても、迷う事なく産む」
みたいな事を言っているシーン、確か2巻だったと思うのですが。
私は全く共感できなかったんですよね。
次も障害児だって分かってたら絶対産まない!もうあんな苦労したくない!
って思いましたから、漫画の内容はいささか偽善的に感じました。

コミックス派だったので、コミックスが出たら買って読んでいたのですが、ある日書店に行ったら
『戸部けいこ追悼フェア』
という文字が目に入って愕然としました。
「ええ!だってまだ完結してないじゃん!一体どうして・・・!?」
と、その場で呆然として涙が出て来たのを覚えています。

光くんが「元気に働く大人」になるまで描き続けたかったと思います。
長男と同じ年頃の光くんの成長をリアルタイムで見ていた私としても、中学校までしか描かれなかったのは、ものすごく残念です。
最終巻の15巻は、先生が病床で描いたネームの状態で発売されました。
(後に他の漫画家さんがちゃんと漫画に描き起こして発売されましたが)
自分の死期を悟り、最後まで描き続けられない事が分かって、それでも何とか完結という形に持っていったそうなのですが、本当に無念だったと思います。

卒園式で発表する、子供の将来の夢を書くようにプリントを渡されて、
「書けない・・・」
と涙するお母さん。
すごく共感したし、実際うちも将来の夢なんて、本人は理解できなかったから、本当に他人事じゃありませんでした。
あの頃光くんと同年代だった長男は、今21歳。
地域の作業所で「元気に働く大人」になりました。
実は、光くんの保育園の卒園式での(お母さんが考えた)将来の夢、「元気に働く大人になります!」というセリフ、私も真似させてもらったんです。
だから思い入れもひとしおなんですね・・・。

この星のぬくもり

こちらは、高機能自閉症の女の子の話です。
知的障害がない故、普通学校に通って壮絶なイジメに合う主人公・・・。
実在のモデルの方がいます。
なので、自閉症の人が普段見えている世界をどんな風に感じているのか、すごくリアルに描かれています。
こちらの作品は、母の苦悩は軽く触れる程度でむしろ自閉症本人のモノローグが多いので、自閉症の人のものの感じ方を知るのには、とても良いと思います。
普通学校でのイジメは、高機能の方ならではの悩みですね・・・。

どんぐりの家

これは、20年近く前に読んでも「時代」を感じる、と思った古い作品です。
描かれているのは、昭和40年代後半!
就学免除という制度が当たり前にあった時代。
「ああ、世が世ならウチの長男は、学校へも行けなかったんだな」
と悲しい気持ちになったのを覚えています。
障害児も当たり前に教育を受けられる時代。
当たり前だとばかり思っていた事が、当たり前じゃない時代もあった。
養護学校に感謝です。

そんな時代背景の作品ですから、結構『凄まじい』と言える内容もあります。
他の2作品より、かなり重度な障害児がたくさん出て来ます。
周りの差別も、今より強く描かれています。
でも、分かってくれる人は必ずいる。
そう感じさせてくれる、力強い作品です。

やっぱり漫画は読みやすいし、伝わりやすいと思います。
私は実母や旦那に、「光とともに・・・」や「どんぐりの家」を読んでもらいました。
むしろ、母としての私の気持ちを分かって欲しくて、読んでもらいました。
どこまで分かってもらえたのかは不明ですが(´・ω・)

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